母は料理が上手な人だった。特に茶わん蒸しは絶品で、卵コロッケ、八宝菜のあげそば、あげればきりがない。そんな料…Read More »

　田舎のことゆえ、トースターなる物がまだあまり普及していなかった昭和三十年頃のことである。 父の 「おうい、食…Read More »

　「随分久しぶりね。余りにもご無沙汰で、大事なお嫁さんの顔も忘れかけてたわ」 相変わらずの厭味で、一年ぶりに夫…Read More »

　定年を迎え、一人旅をする機会が増えた。旅の駅で、ご当地名物の弁当を買い求めるのが楽しみだ。しかし、彩り豊かな…Read More »

　私が小学校に入学して初めての冬休みを迎えた時、祖父母が家の庭にユスラウメの苗を植えてくれた。「春には綺麗な花…Read More »

　2人の娘がいる。2人とも今は就職して家を出ている。そんな娘がたまに休みに家に帰ってくる。いっしょだったりばら…Read More »

　例え風が強くても、雪でも、雨でも、大晦日は家族で寺に除夜の鐘を突きに行く。その足で初詣も済ませる。お参り帰り…Read More »

　子供の朝は早い。飛び乗られて起こされてリビングに行くと、窓の外がピンク色に光っている。昨日暖かかったので、桜…Read More »

　「ずっと前から好きだった」 中学一年生のときの花火大会の帰り。親友のルナと行く予定だったのに、なぜか幼なじみ…Read More »

（敬称略） ・忘れられない食事：安部直 ・しょっぱかった天津麺：鈴木修一 ・父の昆布巻き：松田良弘 ・母の羊羹…Read More »